会社設立手続(発起設立の場合)
【ページ内メニュー】1.会社設立手続と費用 フローチャート
会社設立手続きの流れは以下の通りです。所要期間は、概ね10日〜20日程度です。
【会社設立手続きの流れ 発起設立の場合】
・基本事項の決定
↓
・同一所在地に同一商号が無いか調査 法務局
(こちらの法務局ホームページから探せます)
↓ 1日程度
・定款作成
↓ 5日程度
・定款認証 公証役場 印紙代4万円、定款認証手数料5万円(※1)
(公証役場は、こちらの全国公証役場所在地一覧から探せます)
↓
定款認証後に払込
・資本金払込
↓
・代表取締役選任
↓
・取締役監査役調査
↓
・登記申請 法務局 登録免許税(最低15万円)(※2)
(こちらの法務局ホームページから探せます)
↓ 5日程度
・登記簿謄本等の取得 法務局
↓ 5日程度
・税務署等への届出 税務署、都道府県税事務所、市町村役場、労働基準監督署、ハローワーク、社会保険事務所
【会社設立費用】
・定款に貼り付ける印紙代 4万円 (※1)
・定款認証手数料 5万円(公証役場で現金で支払います)(※1)
・登録免許税 資本金の1,000分の7(最低15万円)(※2)
2.類似商号調査と定款事業目的の適格性確認
本店所在地を管轄する法務局で類似商号調査と事業目的の適格性確認を行います。 会社法施行によって、類似商号と事業目的の要件は緩和されましたが、念のために調査と確認を行って下さい。
※この際に、登記申請時に使用する「OCR用申請用紙」と「印鑑届書」をもらって下さい
【類似商号調査】
類似商号調査とは、同一住所で同一商号の登記は認められないため、登記予定の住所に同一商号の登記が既になされていないかを念のために確認することです。
具体的には、まず、本店所在地管轄の法務局を探します。
(こちらの法務局ホームページから探せます)
そして、管轄の法務局で「(商号調査簿)閲覧申請書」に必要事項を記入して提出し、商号を載せたファイルを閲覧して調査します。
※印鑑(認印で可)が必要となりますので忘れずに持参して下さい。
【定款事業目的の適格性確認】
定款の事業目的ですが、自社ビジネスと類似する上場会社の定款事業目的を参考にするのが簡単だと思います。実際に法務局をパスした定款事業目的ですので、安心して使用できます。
ちなみに、mixiミクシィの定款の事業目的は以下となっています。
「当会社は、次の事業を営むことを目的とする。
1. 情報収集、情報処理、情報提供に関するサービス
2. 販売活動、販売促進活動に関するコンティング
3. 企業の人材採用を支援するサービス
4. コンピュータシステムの分析、設計、インターネットに関するコンサルティング
5. (現行どおり )※原文そのまま
6. ビジネスマナー等の教育サービス
7. 資格検定サービス
8. コンピュータ、その周辺機器・関連機びそのソフトウェアの企画、開発、設計、製造、販売、賃貸並びに輸出入業務
9. 書籍・雑誌その他印刷物及び電子出版物の企画、制作及び販売
10. 著作権、著作隣接権、意匠権、商標権、工業所有権の取得及びその管理、運用
11. 通信販売業
12. 広告、宣伝に関する企画、制作及び広告代理店業
13. 各種マーケティングに関する業務、コンサルティング業
14. 旅行業
15. 電気通信事業法に基づく電気通信事業
16. 集金代行業
17. CD、DVD、ミュージックテープ、ビデオ等の原盤の企画・制作・販売
18. 不動産の売買、賃貸借、仲介、運用及び鑑定業
19. 労働者派遣事業
20. 金融業
21. 損害保険及び保険媒介代理業、自動車損害賠償保障法に基づく損害保険代理業並びに生命保険の募集に関する業務
22. 投資業並びに投資顧問業
23. 前各号に附帯する一切の事業
(株式会社ミクシィ「定款一部変更に関するお知らせ」2007年5月23日より一部転載)」
なお事業目的の適格性確認ですが、新会社法では類似商号の規制緩和によって、重要性が薄まった感はありますが、適法性・営利性・明確性などは必要であると考えられるので、法務局の担当官にで事業目的の表現が適当か相談することをお勧めします。
3.印鑑証明書の取得
定款の認証で出資者の印鑑証明書が、登記申請で役員の印鑑証明書が必要となりますので、資本金出資者各1枚、役員各1枚の印鑑証明書を早めにご用意下さい。
例えば、出資者と取締役が一名ずつで両者が同一人物の場合、出資者として1枚、取締役としての1枚で計2枚が必要となります。出資者が取締役に就任する場合、各1枚で計2枚必要となりますのでご注意ください。
万が一、実印を所有していない出資者または役員がいる場合は、早急に作成・登録を行って下さい。
4.会社の各種印鑑(法人印)の作成
類似商号調査で問題がなければ会社名を決定し、代表印等の法人印を作成します。登記申請の際に代表印が必要となりますので、日数的余裕を持って作成して下さい。オンラインで販売している印鑑業者のHPが参考になります。また、この際に、後々に必要となる銀行印や角印なども一緒に購入することをお勧めします。代表印、銀行印、角印、ゴム印のセットで1万円程度から購入可能です。
【代表印】とは、「代表取締役印」と言われる会社の実印のことです。代表印は、1辺の長さが10ミリ以上、30ミリ以内の正方形枠に収まる必要があります。「代表取締役之印」と印字し、外側に社名を入れるのが一般的です。また、個人の実印を代表印(つまり、会社の実印)として登録することも可能ですが、後々に不備をきたす恐れがありますので、個人とは別に法人の実印を作成することを強くお勧めします。材質などは印鑑業者のHP等を参考にして下さい。
【銀行印】とは、銀行口座の開設時に届け出る印鑑で、預金の引出しや小切手の振出しの際に使用します。これらに会社の実印を用いると安全面に不安がありますので、代表印とは別に銀行印を作成することをお勧めします。
【角印】とは、日常業務で使用する印鑑のことです。日常業務で発生する請求書や領収書への押印は、実印ではなく、印鑑登録されていない角印を使用します。角印がないといちいち実印を押印することになりますので、是非とも角印は作成して下さい。詳しくは、印鑑業者のHP等を参考にして下さい。
5.定款の作成認証 公証役場
定款を作成し、設立の登記申請を行う法務局に属する公証役場で認証を受ける必要があります。
【定款のサンプル】
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている定款例が見れます。
(「3.登記の申請書及び印鑑の届出書の様式について」の「株式会社」の項目にある「発起設立の場合の申請書の様式・記載例」です。)
【定款作成上の注意点】
定款には「絶対的記載事項」、「相対的記載事項」と「任意的記載事項」があります。
「絶対的記載事項」とは、記載しなければ定款が有効とされない事項で、記載が必須の事項のことです。
具体的には、
・商号(最後に「前各号に付帯関連する一切の事業」という文言を加えます)
・事業目的(事前に法務局の登記官に事業目的の一覧に内容を確認しておくといいでしょう。必要に応じて事業目的の記載を修正してくれます)
・本店の所在地(住所移転に備えて最小行政区画(市区町村)までの記載に留めます。同じ法務局の管轄内で本店を移転する場合に定款変更が不要となります)
・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
・発起人の氏名又は名称及び住所(印鑑証明書の氏名・住所と同じ記載にする)
の5点が挙げられます。
「相対的記載事項」とは、定款への記載は必須ではありませんが、記載しない場合はその規定はなかったこととして扱われるため、該当する要件が存在する場合には記載が必要な事項のことです。具体的には、株式譲渡制限、株主総会の招集通知期間の短縮、取締役会や監査役の設置等の事項です。
・株式の譲渡制限(一般的には、すべて譲渡制限株式にしておきます)
・株券の不発行(一般的には株券を発行しないものとします)
・取締役の任期(登記変更の手間とコストを考えますと最長10年の任期まで伸長可能です)
・株主総会の招集期間(取締役会非設置会社は、定款で招集期間を自由に設定できます)
「任意的記載事項」とは、定款に記載するか否かは自由な事項ですが、会社設立時に定款に記載する任意的記載事項は大体決まっているので、それらの事項は記載することをお勧めします。
【定款の綴じ方】
・定款の内容に間違いがないことを確認し、表紙を作成して綴じます。
・A4サイズの場合は、表紙からページ順に重ねてホッチキスで留めます。
・B4サイズの場合は、用紙を二つ折りにしてB5サイズにして表紙からページ順に重ねてホッチキスで留めます。
・背表紙を作成して、ホッチキスの芯が隠れるように糊付けします。
・定款見開き(「背表紙と裏表紙の境目」と「表表紙と背表紙の境目」)に発起人全員の実印で押印します。
【公証役場の探し方】
・公証役場は、こちらの全国公証役場所在地一覧からお探し下さい。
・無事に認証を受けると、提出した3通の定款のうち、1通は公証役場で保管され、残りの2通のうち1通には「謄本」と朱印されますので、朱印されたこの定款は登記申請時に法務局に提出します。残りの1通は会社での保管となります。今後、官公署や銀行等へ定款のコピーを提出することが想定されますので、会社保管用の定款は汚さずに保管して下さい。
・公証役場に行く前に、電話で訪問日の予約を入れておくとスムーズです。
【公証役場に持参するもの】
・実印を押した定款を3通(公証役場保管用に1通、登記申請用に1通、会社保管用に1通)用意して下さい。
・発起人全員の印鑑証明書(発行後3ヶ月以内のもの)
・公証役場に行く人の実印
・公証役場保管用定款の表紙の裏側に添付する収入印紙代4万円(事前に郵便局で購入して、公証役場に貼り付けしない状態で持参します。認証後に貼り付けし、消印をします。)
・定款認証手数料5万円(現金で持参)
・定款の謄本交付手数料 1枚につき250円(現金で持参)
【発起人が全員で公証役場へ行かない場合に代理人が持参するもの】
・委任状(公証人役場に行かない人の実印を名前横と、上の欄外に捨て印を押印、作成日付は定款作成費から認証日までの日付を記入)
・代理人の印鑑証明書または代理人の身分証明書(代理人が発起人でない場合)
・代理人の実印
が必要となります。
【定款の訂正方法】
完成した定款に間違いが見つかった場合は、間違った部分に二重線を引いて、その上に訂正する文字を記載します。そして、該当ページの上部に「○字削除、○字加入」と記載して発起人全員の実印で訂正印を押して下さい。ただし、訂正前の間違えた文字が判別できるように訂正して下さい。
6.役員の就任承諾書作成
定款認証終了後に、役員(取締役や監査役)に就任する人の就任承諾書を作成します。
ただし、定款で設立時の役員に定められていて、かつ、発起人として定款の末尾に実印で記名押印している場合には、その方の就任承諾書は必要となりません。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている就任承諾書の例が見れます。
7.資本金の振り込み
公証人役場での定款認証終了後に、発起人は引き受け株数に応じて発行価額全額の払い込みを行います。定款の資本金の金額になるよう、各出資者名義で、1回で振込んでください(振込人の個人名が通帳に印字されるように振込む必要があります)。分割振込みは認められません。)。
払込口座は代表取締役に就任する方の名義で作られた個人口座(会社の口座ではありません)を新規開設して使用します。
※振込は定款認証後(当日でも可)に行ってください。
発起人全員による払込後に、払込口座の通帳の表紙・1ページ目(通帳番号・支店名・口座名義人が記載されているページ)・各出資者の出資金額を確認できるページ・残高を確認できる最終ページをコピーして下さい。
8.登記申請書類の作成
登記申請に必要となる書類を作成します。
日本法令が会社設立に必要な登記様式集(紙版とCD-ROM版)を販売していますので、こちらの日本法令ホームページも参考にして下さい。
【発起人会議事録 取締役会非設置会社】
・個人の実印と会社代表者印を押印します。
・発起人会議事録は取締役会非設置会社で定款で本店所在地や設立時代表取締役を決定していない場合に限り必要となります。定款で本店所在地や設立時代表取締役を定めている場合、発起人会議事録は不要な書類となります。
【設立時代表取締役選定決議書、本店所在地決定書 取締役会設置会社】
・設立時取締役個人の実印と会社代表者印を押印します。
・取締役会設置会社の場合、取締役会を開催し、設立時代表取締役を選任し、本店所在地を決定します(定款で本店所在地を定めていない場合)。
・定款で設立時代表取締役を定めている場合、設立時代表取締役選定決議書は不要な書類となります。
・定款作成日〜払込証明書の日付の間の日付を記載します。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている設立時代表取締役選定決議書の例が見れます。
【役員の就任承諾書】
・個人の実印を押印します。
・定款で設立時役員として定められており、定款末尾に実印で記名押印されている場合は、作成不要です。
・作成日付は定款作成日に合わせます。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている就任承諾書の例が見れます。
【印鑑届書】
個人の実印を押印します。
【株式会社設立登記申請書】
・A4用紙で作成します。
・会社代表者印を押印します。捨て印も押印しましょう。
・収入印紙は、書類製本し、記載間違いチェック後に貼り付けます。
・登記申請書左側余白に、電話番号と担当者名を記入しておきます(補正がある場合、法務局から連絡を受けることができます)。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている登記申請書の例が見れます。
【登記用紙と同一の用紙(OCR用紙)】
・OCR用紙は法務局で入手し、パソコンで印字します。
・会社代表者印を押印します。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしているOCR用紙の記載例が見れます。
【払込証明書】
・払込証明書と通帳コピーを2枚(1ページ目(通帳番号・支店名・口座名義人が記載されているページ)、2ページ目各出資者の出資金額を確認できるページ)を左側をホチキスで綴じます。各ページに契印(文書の見開きにして根元部分に会社代表印(実印)を押印)します。作成日付は資本金の実際の振込日以降の日付を記載します(発起人が複数名で振込み日が異なる場合、一番遅い日以降の日付)。
・念のため捨て印を押しておくといいでしょう。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている払込証明書の例が見れます。
【資本金の額の計上に関する証明書】
・会社代表者印を押印します。
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている資本金の額の計上に関する証明書の例が見れます。
【委任状】
・こちらの法務局ホームページから法務局がUPしている委任状の例が見れます。
などが挙げられます。
法務局が登記申請書類等のサンプルをpdf形式で公開していますので、こちらの会社設立登記申請書を参考にして下さい。
9.登記申請 法務局
登記申請書類が完成したら法務局で登記申請を行います。
登記申請日が会社設立日となりますので、設立日を大安にしたい場合や、特定の日付を設立日にしたい場合は、登記申請日にはご注意下さい。
登記申請時に提出する書類は以下の通りとなります。
【登記申請時提出書類】
・株式会社設立登記申請書
・OCR用申請用紙(又は申請用紙と同一の用紙)
・登録免許税納付用紙(登録免許税は資本金の1,000分の7、ただし最低15万円です)
・定款
・印鑑届書(代表者1名分。印鑑届出書の要しは法務局で無料で入手できます)
・払込証明書
・資本金の額の計上に関する証明書
・発起人会議事録、設立時代表取締役選定決議書、本店所在地決議書など
・調査報告書(現物出資がある場合)
・役員の就任承諾書(必要な場合)
・印鑑証明書
・委任状(代理人が申請する場合、A4サイズで作成します)
です。
【法務局への登記申請】
・綴じた設立登記申請書類一式を法務局に提出します。
・原則として代表取締役が法務局に申請しますが、委任状により代理人が申請することも認められています。なお郵送による申請も可能です。
・ホッチキスで綴じて登記申請者の契印を押すもの(株式会社設立登記申請書、登録免許税納付用紙、定款、払込証明書、資本金の額の計上に関する証明書)
・クリップで留めるもの(OCR用申請用紙、印鑑届書)
・法務局の住所は法務局ホームページから探せます。(法務局の受付時間は午前8時30分から午後5時15分です。)。
【補正日の確認】
登記申請から1〜2週間ほどで審査の結果が判明しますが、その日のことを補正日と言います。
補正日は法務局に掲示されていますので、登記申請の際に必ず確認して下さい。電話番号を法務局に伝えておきます。
そして、補正日に法務局へ赴いて審査の結果を確認します。
受理されていれば会社設立の完了です。
(しつこいようですが、会社設立日は登記申請を行った日です。)
万が一、書類に不備があった場合でも、軽微な不備なら、その場で訂正できます。
その場で訂正できない場合は、申請の取り下げを行って下さい。
取り下げずに補正日が過ぎてしまうと却下の扱いになり、登録免許税が没収されてしまいますので、いったん申請を取り下げ、訂正を行ってから再度登記申請を行って下さい。
※以上より、書類に不備があった場合のために、代表印(代表取締役印、会社の実印)を持参して下さい。
無事に会社設立が完了した場合、税務署、都道府県税事務所、社会保険事務所、労働監督基準署、公共職業安定所等での諸手続きが必要となりますので速やかに手続きを行って下さい。
なお、税務署、銀行口座開設、リース契約等での手続きにおいて登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の提出が求められますので、補正日に法務局へ赴いた際に、必要数の登記簿謄本を取得しておくことをお勧めします。
【会社設立後に必要となる税務署等への手続】
会社設立後に必要となる税務署等への手続は、こちらの会社設立後の役所手続で詳述しています。
プロ経理.comでは税務署等への届出手続を一通 3,000円から代行致します。